こんにちは。 オヤジ~トレーナーです。
今回はスポーツの現場で多いケガの一つ【足関節捻挫】をしたときの応急処置を教えていきたいと思います。
基本的知識として
捻挫とは靱帯の伸張、部分断裂 完全断裂のことを言います。
まず捻挫をしたら患部を腫れさせないということです。
腫れるということは 患部に何らかの損傷が起こって損傷部位から内出血が起こり腫れを引き起こします。
内出血が起こると2次損傷も引き起こし患部の治りが遅くなります。また、内出血で腫れてしまうとレントゲンやCT,MRIを撮る時に患部がはっきりと映らない時があり診断できない場合があります。そうなると腫れが引いてから再度撮り直ししなければならないので復帰が遅れます。
2次損傷とは以前にもお話したかもしれませんが、
【内出血した患部より先の組織に正常な血液が行かず、血液が行かないということは各組織に酸素を送れないということになり酸素不足が起こり、それによって患部よりも先の細胞が損傷することを言います。】
捻挫の応急処置
応急処置の基本はまずRICEです。
R=Rest 安静
I=Icing 冷却
C=compression 圧迫
E=elevation 挙上 の頭文字をとったものです。
このRICE処置の目的は捻挫をした患部の腫れを最小限にすることです。捻挫の重症度にもよりますが、重症になればなるほど初期対応が重要になってきます。
先ずはアイシングで 腫れを抑える、2次損傷を防ぐ、痛みの抑制 を行います。
アイシングをする際に氷嚢が良く使われますが、一般の方がそんなものを持っているほうが少ないと思います。私がお薦めしているのはジプロックの使用です。それを使うと簡単にしっかりアイシングができます。
次にアイシングを抑えるためにバンテージで巻きますが、この時にしっかり強く巻きます。(患部の応急処置にテーピングでの圧迫はしません)
バンテージがなければ包帯やタオルや三角巾、手ぬぐいなどでいいと思います。救急箱には用意しておくと便利です。
アイシングにシップはどうか?と聞かれますがシップは冷却効果が低く冷却時間も短いので応急処置には向きませんので止めたほうがいいです。
保冷材も聞かれますが、保冷材は形が変わらず患部への設置が十分ではない場合があり患部をしっかり冷却できない時があります。保冷剤が患部にしっかり当たるのであれば十分できるのであればアイシングも可能です。
アイシングの時間
次に時間です。最低でも私は30分は行ってください。15~20分と程度の実施が望ましいとされているものもありますが、実際に現場ではその時間では冷却が不十分な気がします。すぐに痛みが出たり拍動性を感じたりなどしてしまうため私は最低30分は行うようにしています。やり過ぎは凍傷になるので気を付けてください。ここの塩梅が経験に要るものですが、
そして患部の皮膚感覚や運動感覚が戻るまでそっとしておきます。感覚が戻るとまた熱感や腫れ感が出てくるのでそしたら再度アイシングを行います。
捻挫の重症度によりますが、軽い場合だと1回でも十分ですが、このアイシングを2,3回行います。
私の場合は2回目から微弱の電流を流しながらアイシングを行うこともあります。
アイシング時の注意
アイシング時の注意点として
アイシングをするときにテーピングで固定してからしようとする人がいますがそれはやらないでください。患部が圧迫されて血液の戻れるスペースがなくなり腫れの引きが遅くなります。
アイシングしている足は必ず上げるようにしておいてください。椅子に座った状態でいいので足は上げておきます。下におろしておくと血液が下に溜まりやすくなるためよけいに腫れる感じがすると思います。
寝ながらのアイシングは止めてください。
・応急処置後の対応
アイシングによって腫れが抑えられれば第一段階先ずはOKです。
応急処置後はまずは整形外科を受診し骨折の有無を確認してください。捻挫だと思っていたら骨折だったということもあります。
ここで患部が腫れているとレントゲン撮影をしたときにしっかり写らないことがあるので、レントゲン撮影を断られることがありますので注意してください。
早く治すためには
次に重症度にもよりますが、少しでも早く治すために整形外科でシーネ固定をしてもらいます。これは取り外し可能なので、日中動くときはこれで固定することで足首の靱帯の負荷を減らすことができ痛みも減ります。寝る時などは必ず外します。少しオーバーではないかと言われますが、靭帯への負担が減り治りが早く、歩くのも楽に歩けるので整形外科での固定はお勧めです。
接骨院などでテーピングで固定するように言われていますが、一般の方が毎日テーピングで固定するのは面倒です。テーピングするくらいならシーネ固定をお勧めします。
もし軽症で歩行に困難はないが足首に違和感があるのであればテーピングでもいいかと思います。テーピングには伸張性の厚手のテープがお薦めです。私はニトリートのEBテープを使っています。伸縮性の無いホワイトテープは固定力がありますが普段の生活では足首の固定が強すぎるため身体のほかの部位に負担をかけてしまうのでお勧めしません。
簡単なテープの貼り方は写真を見てください。
足首外側の捻挫の場合に巻くときのスタート位置
内側の捻挫の時の巻くときのスタート位置
この巻き方ならば簡単に負けると思います。
ここまでの処置ができていれば治療を開始ししたときに治りが早いです。
治療やリハビリについては整形外科や接骨院や鍼灸治療院がありますが、どこがお薦めかというのは一概に言えません。ただ私は捻挫の治療をするときに患部の治療がメインになりますが、毎回患部のみを治療することはないです。なので患部だけを治療するところは勧めません。
私の治療法やリハビリについては今度書いてみたいと思います。
捻挫の初期の応急処置は患部の腫れを最小限に抑えること最重要にしてください。
質問や疑問がありましたらお問い合わせからご連絡ください。
その他トレーナー目線で聞きたいことなど何でもご連絡お願いします。
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