治療(ケア)をするにあたっての基本的な考え方

 こんにちはオヤジートレーナーです。
 さて今回は治療(ケア)するうえでのオヤジーの基本的な考え方や治療(ケア)の進め方をお話しします。治療効果が思うように出ない方や若いトレーナーの方、少しでも役立ててください。

 整形外科のPTや治療院、接骨院の先生方にもどういう風に治療しているのか聞かれます。皆さん治療技術を上げようと熱心でいいと思いますが、テクニックだけを学ぼうとする方が多いので、それではいけないと思い治療する際のオヤジーの考えや実際にやっていることをまとめてみました。

治療(ケア)に対する考え方

 治療するときにオヤジーが気を付けていることは 選手(患者)が何を望んでいるか? ということです。当たり前のことと思う方もいるでしょう。ただ「何を望んでいるか」を深堀してください。

例えると  腰痛を訴えている人の望みはその腰にある痛みを取り除くことです。がそれだけで終わらないでください。その腰の痛みがなくなった後のことまでを深堀してください。運動を始めたい,仕事で体を気にせず働きたい,りょこうがしたい、など腰の痛みがなくなった後に患者さんが何をしたいのか患者さんに聞いてください。

 オヤジーは治療するうえで「痛い」を取るのは当たり前で、選手(患者)がその先どうしたいかを探りその要望にどれだけ近づけられるかを心がけています。
 オヤジーの言いたいことが分かりますか?
投手ならば肘が痛い,張っている,と言ってきたら、その痛みやハリが取れた後にどう動けるようになりたいのか、どのように動きたいのかまで深堀してください。そしてそのなりたい姿をイメージできるようにしてみてください。

治療(ケア)の実際

症状に対しての仮説

 先ずは選手(患者)の訴えている症状に対しての原因は何であるかの仮説を立てることです。どういうことかというとなぜそこに症状が出ているのか、なぜその部位に症状が出たのかを考えるということです。
 例えば 前屈で腰に痛みがある患者さんがいた場合。立った姿勢での前屈で腰に痛みが出るけど、座った状態ではそこまで腰の痛みを感じない という患者さんがいます。「なんで」と思いませんか? 座った姿勢と立っている姿勢では腰への負担は座っているほうが大きいです。が座った方が楽なのはなんで?となりますよね。そうすると前屈時に腰に痛みが出るのは腰だけの原因ではないですよね。他に何か原因があるから腰に症状が出る。そのために腰への症状が出る理由を説明することが仮説を立てることであり、仮説をたれられれば次の段階(実証=治療)へ進めます。

要するに 「こうなったから腰に痛みが出たんだろう という説明することです。」

 仮説を立てるには ①問診 ②動きの観察(テスト) が重要です。この2つが中途半端になってしまうと仮説がしっかり立てられないので、治療しても選手の望む答えにまでたどり着きません。また、原因が一つだけとは限りません。
オヤジーがやっている①問診と②動きの観察(テスト)を詳解します。
 ①問診:基本的な問診以外に、環境や仕事以外の私生活なども考慮していきます(あくまでも基本的な問診は絶対です)。
 ②動きの観察(テスト):症状の出る動き以外が重要です。体勢、動きの左右差、痛みが増す動き、痛みが減る動き、歩行動作、痛みなのか、ハリなのか、動きの中での表情や言葉をも観察していきます。

 この仮説が立てられないと患部だけの治療になってしまい、根本的な治療ができません。

 仮説を立てるのに慣れないと時間がかかりますが、慣れるとそんなに時間を掛けなくても仮説が立てられるようになります。この仮説がしっかりとしていると治療後の選手(患者)の要望にかなり近づけます。逆に仮設がしっかりしていないと治療後に患者の不満顔を見ることになると思います。
 

仮説からの実証(治療)

 実証(治療)は皆さんの持っている技術で原因を解消し、患者さんの要望に応えるだけです。
 「仮説」までがしっかりしていれば治療は楽になります。もし症状が変わらなかったのであれば、再度仮説の立て直しをしていきます。これらの流れを何度も経験することで治療技術は上がります。最初は慣れないかもしれませんが慣れてくるとこのスピードが速くなっていくので治療時間も短くなります。
 仮説が違ったとしてもあまり気にすることはありません。仮説を間違えることで自分の知識が増えると思ってください。次に同じような症状に対して一度間違った仮説を何度も立てなくなります。

 ここで注意してほしいことは、仮説を立て原因が患部ではなく違う部位から派生していることが原因である時。
 例えば前屈をしたときに腰に痛みの症状が出ているが、その腰の痛みの出る原因が脚にあった場合、治療が脚メインになってしまい腰に対しての治療が疎かになってしまいがちです。必ず症状がある患部も治療していきます。

 

注意事項。

治療効果が出ない人へ

 オヤジーが偉そうには言うつもりはないけど、治療効果があまり出ない人にありがちなこととして、「固定観念が強い」です。どういうことかというと自分の持っている答えの動きや姿勢に患者さんを当てはめようとしがちです。例えばAという症状にはこの動きができないとダメ。Bの症状ではこの姿勢が正解 みたいな風に自分の知識の中に患者を当てはめようとする傾向があります。それが全て間違いではないと思いますが、一番最初に言ったように「患者さんが何を望んでいるのか」ということが答えなので、自分の答えに合わせることではないです。同じ症状でも人それぞれ違うので、その症状に合わせて治療してください。

今回はオヤジーの基本的な考え方と治療の流れを話してきましたが、次回は実際の治療技術の向上のために必要なことを話していきます。

 毎回つたない文章ですが読んでいただきありがとうございます。
現場トレーナーの仕事を通じて皆さんに役立つことを載せていきますのでコメント、応援よろしくお願いします。また、今後は実際の症例も交えていきたいと思います。
 質問、ご意見があればお問い合わせからよろしくお願いします。

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