今日は投手の肩痛を治療するにあたってどういう風に診ていくかを書いていきます。
選手がトレーナーに肩の不調を訴える時は表現があいまいになることが多いです。「痛くはないけどなんか嫌な感じがする」とか「なんか肩が挙がりにくい」「投げる時、肩に違和感が出る。」「肩が緩い感じがする」「肩の後ろが伸びない感じがする」など肩痛をいろいろな表現で言ってきます。実際に違和感などではなく「痛み」になっている場合もありますが、痛みの程度にもよると思います。
まず私が治療する際は選手に実際に動いてもらいどのタイミングでその痛みが出るのかを診ます。動く際にはゆっくり動くようにします。なぜなら早く動かすとその動作で使うべき筋肉ではなく代償する筋肉を使い本当の原因が分かりにくくなってしまうからです。
そして痛みが再現できれば、その痛みが出る原因が分かります。例えばテイクバックをしたときに肩関節の上部に出るのであれば関節唇がぶつかったり二頭筋長頭に原因があるとわかります。でも、これは「痛みの症状が出る原因」であって、なぜその原因が起こるのか?その「原因の原因」を探して「痛みの症状が出る原因」を取り除くことが重要です。また「原因の原因」は一つではなく複数が混ざり合って「痛みの症状が出る原因」になることも多いです。ちなみに痛みの原因が毎回解るとは都は限らないので、解らないときは仮説を立てて動きを診ていくといいでしょう。
「原因の原因」が何かを診ていくにあたり、基本的に「原因の原因」は動きの制限によるものが大半です。接骨院や整形外科の先生がたまに関節唇の炎症などという人がいますが、炎症が原因であれば日常生活でも痛いです。仮に炎症が原因の場合は炎症を抑えることを優先しますが、炎症が起きる「原因の原因」を調べていきましょう。
では「原因の原因」は動きの制限なので、どの動きが制限されるかを診ていきましょう。
肩関節に痛みがある場合は肩甲上腕関節の動きが制限されています。では肩甲上腕関節の動きが制限される原因は何かを診ることが重要です。
私の場合は ①背骨の動きと胸郭の動きが連動するか、②鎖骨の動きがあるのか、③肩肘手首の動きの硬さ、④下半身と骨盤,背骨の連動性 を確認していきます。確認した中で硬さや連動性がなければそれを治療して「原因の原因」を取り除いてください。
上記以外だけでは解らない時もあります。でもまずはこの基本的な4つの動作、連動を理解してください。そうすることで治療の幅は広がります。
今度はこれらの4つの連動を細かく診ていきます。
疑問、質問があればお問い合わせから連絡してください。よろしくお願いします。
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