よく運動後にクールダウンをするように言われていますが、実際に何をしていいかわからない指導者や選手が多いです。
選手にダウンをするように言うとストレッチをします。指導者の方もダウン=ストレッチと思っている人が多いです。
そもそもダウンの目的は、その日の練習や試合で使った身体をもとの状態に早く戻してあげる=リカバリーで、良いコンディションを維持することでケガの予防にもなります。 筋疲労や関節可動域の低下、心の疲れなど、コンディションが悪ければパフォーマンスは下がるしケガの原因にもなります。要するにクールダウンは 身体を良いコンディションに保つためです。
そしてストレッチはリカバリーをするための一つの方法であって、ストレッチだけがダウンではないと言うことです。
それじゃどうすれば早くリカバリーができるかと言うと、先ずは 血液循環を良くしてあげること です。*1)血液が栄養や酸素を各組織に運び、また損傷した筋肉などの修復もします。そして乳酸などの老廃物も分解除去するために各臓器に運びます。そのために血液循環や代謝を上げる必要があるのです。
*1)クールダウンの方法ということなので栄養学的なことや細かな生理学的なことは今回は省いて次回にしたいと思います。
クールダウンをするにあたって先ずは自分でやることで身体の状態を自分で把握することが重要です。何をすればいいか解らない人のために、どんなものがあるのか、どう使い分けをすればいいのかを簡単なものを4つ説明していきます。 アイシング、体操、ジョギング(有酸素運動)、ストレッチです。ほかにもいろいろありまが今回セルフで行えて日々のトレーニング後に簡単にできるものを紹介します。 ダウンは特別なことをするのではありません。なんだと思う方もいると思いますがこれらの簡単なことでケガの予防やコンディション維持に役立ちます。
アイシング。
私はアイシングの方法を2つの目的に分けています。一つはリカバリー、もう一つが炎症を抑える。という2つです。アイシングは短い時間では血管を拡張し、長い時間では血管を収縮させるので、打撲などの急性期や拍動性の痛みがある場合には長めのアイシングをし、運動後の筋疲労や関節可動域の低下がある場合には短い時間でのアイシングに分けています。時間的にはリカバリーは12分以内、炎症を抑えるアイシングは30分以上を数セットとしてます。
ジョギングor軽運動(有酸素運動)は運動時に溜まった乳酸を除去しやすくするためです。
有酸素運動は乳酸をエネルギーとして利用するため乳酸の除去が早いからです。ちなみに時間的には15分くらいが理想です。ただ、試合後などの脚に疲労がたまっている状態でのジョグなどは身体にきついのでエアロバイクなどを進めています。
体操。
これは筋肉の収縮と伸長をゆっくり丁寧に行うことで、その日の筋肉の硬さや関節可動域を知ることができ、また呼吸を整えながらやることでリラックス効果もあり筋ポンプ作用での血液循環を高めてあげます。
ストレッチ
ダウン時のストレッチは反動など加えない静的ストレッチをします。反動をつけずにやることで筋肉や関節可動域は元に戻りやすいためです。 私はダウン時には体操とストレッチをセットにしています。体操してから硬くなっていた筋肉や関節をストレッチで可動域、筋肉の収縮を戻してあげるためです。
クールダウンは他にもいろいろありますが、今回セルフで行えて日々のトレーニング後に簡単にできるものを書いてみました。皆さんのお子さんなどケガを防ぎコンディションを維持するために役立ててもらえればいいと思います。ご意見や質問などお待ちしております。
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